とあるグループを好きになった。
メンバーたちはとても一生懸命で、夢に向かって突き進んでいた。
その目がとても輝いていて、応援したくなり、気づけば大好きになっていた。
でもそのグループはただのユニットで、期間限定。
いつか無くなってしまうのは必然であり、わかっていた。
それぞれのメンバーはこのグループがなくなってからも、人生が進んでいく。
それぞれがそれぞれの仕事をこなし、自分たちの場所で未来へ突き進んで行く。
グループは通過事項として儚げになくなり、夢の中へと消えていく。
思い出に変わる。
それはわかっている、わかっていた。覚悟もしているはずだった。
ただ気持ちはコントロールできない。
ユニットグループを組むことでたくさんのファンも増えただろう。
愛もたくさんもらって、幸せを感じられたであろう。
幸せに美しく終わりを告げる準備もできているのかもしれない。
それぞれの未来を紡いでいく覚悟もできているかもしれない。
だけど、でも。
もっともっと、できることがあったのでは。
グループを残したままそれぞれの道も進むことができるのでは。
沢山のもどかしい気持ちがまだ残っている。
少なくとも、1位を1回でも取らせてあげたい。
素晴らしい実力をもっと世に知れ渡ってほしい。
今グループをなくしてしまうには惜しすぎる。
そのグループとしてのメンバーを好きになったから、
別の道に進んでいくメンバー達も同じように好きになれるかはまだわからない。
応援はもちろんしていくつもりだ。応援してあげたい。
だけど、同じくらいの熱量で応援できるかはまだ自信がない。
グループが本当になくなってしまった時には
悲しみでそれぞれの道にいるメンバーを直視できないかもしれない。
解散という傷を癒すには時間がかかる。
ただのエンターテインメントで、娯楽の一部であるのは事実だ。
そのただの娯楽は人生の中の一部であり、それによって感情も沢山揺さぶられる。
大好きで大好きで仕方ない。だからその分辛さも大きくなる。
そのグループをグループとして見られなくなる日は近い。
全員揃った輝く舞台を見れなくなる日が近づく。
”また会おう”
メンバーたちは私たちファンにこう言うかもしれない。
だけれど、そのグループとしてまた会う日はしばらく来ないでほしい。
だって、これから別々の未来へ進んでいくのだから。
過去は振り返らず、今と未来だけを見つめて。
そしていつか、未来のどこかで、メンバーがそれぞれ自分自身の道で成功して、
お酒を酌み交わしながら、笑って。
私は好きなままでいるし、応援していく。
そして叶うのなら、その時にファンと会う場所を。
これが解散を免れないグループを好きになってしまった1ファンの願い。
大好きだよ、UNB